入浴時間の目安はどのくらい?健康的にお風呂に入るための注意点

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お風呂に入るとき、入浴時間について考えたことはありますか?
最適な入浴時間の目安とは、どのくらいなのでしょうか。
普段から長風呂をすることが多い人は、その効果や悪影響について気になっているはずです。
確かに、お風呂に長く入ればよいというものではありません。
入浴にはさまざまな効果があるため、その効果を十分に発揮できる方法を知っておきましょう。

そんな悩みをお持ちのあなたに、入浴にかんする情報をまとめてみました。


1.入浴時間と湯温の目安

最適な入浴時間とはどのくらいなのでしょうか。
健康的な入浴時間と湯温の目安をご紹介します。

1-1.目的によって時間と温度を調整する

入浴時間やお湯の温度は、入浴する人の目的によって調整するのが一番です。
たとえば、疲れて帰ってきた夜には、精神的なストレスや足の疲れがあるため、39度程度の湯温で15分ほど入浴するのが望ましいでしょう。
疲れにくい体を作るためには40度のお風呂に20分、集中力を高めたいときには、42度で3分だけお風呂に浸(つ)かるのがおすすめです。
お湯の温度が41度を超えると交感神経が優位になり、40度以下だと副交感神経が優位になります。
眠気を覚ましたいときには熱めのお湯に、これから休みたいというときにはぬるめのお湯にするとよいでしょう。
入浴時間については、時間が長い方が血のめぐりはよくなります。
温められた血液が全身をめぐる回数が増えるほど、体はじっくりと温まっていくのです。

1-2.長風呂にはデメリットも

しかし、だからと言って入浴時間を長くすればよいというわけではありません。
長風呂をするとよくないこともあるのです。
まずは、乾燥肌の原因になります。
美容のためにゆっくりお風呂に浸(つ)かって汗をかく人は多いでしょう。
しかし、長時間お風呂に浸(つ)かっていると体が温まって毛穴が開くことで、水分が蒸発しやすくなるのです。
また、長風呂には心筋梗塞のリスクを高める可能性もあります。
体は汗をかこうとすると血液がドロドロになり、流れにくくなるのです。
42度以上の熱いお風呂に入ると血液が激しく上下してしまい、胸まで浸(つ)かることで心臓に負担がかかります。
心筋梗塞だけでなく、脳出血や脳梗塞を招く可能性もあるでしょう。
さらに、30分以上かけてお風呂に入ることは、疲れを取るどころか体力を激しく消耗することになってしまいます。

2.正しい入浴で得られる効果

適切な入浴時間と湯温で入るお風呂には、どのような効果があるのでしょうか。
入浴によって得られる効果についてご紹介します。

2-1.血行促進効果

最適な入浴時間と湯温でお風呂に入るとさまざまな効果が得られます。
まず、温熱による血行促進効果がその1つ。
湯船に浸(つ)かって体が温まると血管が広がり血行がよくなります。
全身の血行がよくなると栄養や酸素が運ばれやすくなり、疲労回復を促進することになるでしょう。
また、発汗作用が働くことにより、体内にたまった老廃物を排出しやすくなります。
コリがほぐれ、疲れもやわらぐはずです。

2-2.マッサージ効果

入浴にはマッサージ効果もあります。
湯船に浸(つ)かると全身に圧力がかかり、この水圧によるマッサージ効果で下半身にたまった血液を押し上げるのです。
その結果、足の疲れやむくみを取る作用が期待できるでしょう。
また、心臓の動きやリンパの流れも活発になります。

2-3.リラックス効果

入浴中は浮力を受けるため、普段体重を支えているおしりや太ももなどは緊張から解放されることになります。
緊張していると脳へ刺激を与えることになるため、疲労を感じるのです。
その刺激が減少することで、心もリラックスした状態になります。

3.長風呂するときに気をつけたいこと

長めに入浴したいときには、気をつけなければならないことがたくさんあります。
注意点を守って、健康的に入浴しましょう。

3-1.お湯の温度と量

熱めのお湯が好きな人やぬるめのお湯が好きな人など、お湯の温度には好みがあるでしょう。
しかし、長風呂をする際にはお湯の温度に十分気をつけなければなりません。
熱いお湯に長い間浸(つ)かっていると脱水症状を起こす危険もあるのです。
できるだけ体に負担をかけないように、少しぬるめの38~40度に設定するようにしましょう。
このくらいの温度だと血圧の上昇を抑えることができます。
長く(つ)浸かることで血行促進効果が期待でき、疲れも取れやすくなるでしょう。
また、お湯の量は胸の下あたりにくるようにしてください。
お湯が心臓より上にあると心臓に大きな負担がかかってしまいます。

3-2.入浴するタイミング

通常、食べ物を消化するときは胃や腸に血液が集まります。
食後すぐにお風呂に入ると胃や腸に血液がめぐりにくくなり、消化不良を起こす可能性が高いでしょう。
お風呂に入るときは、食後1時間以上たってからにしてください。
また、飲酒後の長風呂は大変危険なため、絶対に避けるようにしましょう。

3-3.脱衣所を温めておく

お風呂に入る前は、必ず脱衣所をある程度温めておくようにしましょう。
特に冬場は、暖かい部屋から寒い脱衣所へ移動して服を脱ぐと体温が急激に下がります。
このとき、体は体温を調節しようとするため、血管が収縮するのです。
そして、今度は長く湯船に浸(つ)かることで体温が上昇し、血管が拡張します。
このように血圧が急激に上下することで、体に大きな負担をかけることになってしまうのです。
できるだけ体温の変化を少なくするために、脱衣所を温めておくことが大切。
さらに、お風呂から上がった後は早めに布団に入り、体を休めてください。

3-4.妊娠中の長風呂は危険

特に妊娠中は、ホルモンの分泌が増えて子宮が大きくなっています。
子宮は熱による影響を受けやすく、40度以上のお風呂に長時間入ると血流がよくなりすぎるのです。
その結果、子宮の収縮を起こす可能性があります。
妊娠初期の場合だと、流産してしまう場合もあるのです。
しかし、妊娠中は何かとストレスがたまりやすいため、ゆっくりとお風呂に入りたくなりますよね。
のぼせたり冷えたりしないように、37~40度くらいのお風呂に10分程度浸(つ)かるようにしましょう。

3-5.長風呂したいときは休憩をはさみながら

お風呂の時間を長くしてゆっくりと楽しみたいというときもあるでしょう。
そんなときは、お湯に浸(つ)かり続けるのではなく、休憩をはさみながら入るようにしましょう。
3分ほど湯船に浸(つ)かったらひとたび出て体を洗い、また湯船に浸(つ)かるというような方法です。
この方法であれば体への負担が少なくなるため、長風呂をしても問題ないでしょう。
また、長風呂に入る前には、必ず十分に水分補給をしておくようにしてください。
必要に応じて、入浴中も水分を取るように心がけましょう。
お風呂上がりにもしっかりと水分を補給することで、脱水症状を防ぐことができます。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。
入浴時間や湯温の目安についてご紹介しました。
正しい入浴は、私たちの健康や美容にとってさまざまな効果をもたらすのです。
ダイエットのために長風呂をしたいという人も、入り方には十分に気をつけてください。