
温水暖房で光熱費を安く!温水暖房のメリットとデメリットを解説!
2016/02/05
2019/12/02
「温水暖房の導入を検討しているけど、いまいち決め手がない」と決断できずにいませんか? そこで、この記事では、温水暖房のメリットやデメリットを紹介します。温水暖房を設置しようか迷っている方には、役に立つ情報が満載です。ぜひ、最後までご覧ください。
1.温水暖房とはどんな仕組み?
まずは、温水暖房の仕組みについて、基礎的な知識を学びましょう。今までよくわからなかった点も、クリアになりますよ。
1-1.温水暖房は温水を循環して暖房する方式
温水暖房とは、60度から80度程度の温水を循環することで、暖房を行う方式です。温水の熱を利用して自然に暖まる方式で、熱くなり過ぎずに快適な温度を長時間保つことができる点が特徴。温水を放熱器に送って暖房することで、住宅内では主に床暖房に採用されます。
1-2.「頭寒足熱」を実現する暖房方式
温水暖房は足元から暖める方式なので、いわゆる「頭寒足熱」を実現できます。多くの暖房方式は、部屋の上部ばかり暖まってしまい、床に近い足元は寒いまま。ですが。温水暖房の場合は、足元は暖かくても、部屋の上部が暖かくなり過ぎることはありません。そのため、頭が暖房でのぼせてしまう心配もないのです。
1-3. 温室栽培の熱源として利用されている
温水暖房は、温室栽培の熱源としても利用されています。温室栽培の場合は、24時間室内を一定の温度に保たなければなりません。そのため、光熱費がかさんでしまいがちなのが問題となります。しかし、温水暖房ならば24時間稼働しても、光熱費を抑えることができて経済的。
また、温水を利用した暖房方式なので、排気ガスが発生する心配もなく、作物に影響がない点も向いているのです。
2.温水暖房のメリットとデメリット
次に、温水暖房のメリットとデメリットを確認しましょう。メリットやデメリットの内容を確認した上で、納得して導入することが大切です。
2-1.温水暖房のメリット
まずは、温水暖房のメリットについて詳しく見ていきましょう。温水暖房を導入することで、どんなメリットが得られるか、主なものを取り上げてみました。
2-1-1.部屋の中が臭(にお)わない
温水暖房は、石油ファンヒーターなどと比べて、室内で燃料を燃やさないタイプの暖房方式です。そのため、嫌な臭(にお)いが発生しない点が、大きなメリットと言えるでしょう。石油ファンヒーターの臭(にお)いが苦手な人や、小さな子どもがいる場合には、よりメリットが大きいですね。
2-1-2.暖房に必要な光熱費が安い
温水暖房はランニングコストが低いので、光熱費を安く抑えることができます。24時間ずっと暖房を使っても光熱費が安いことから、寒がりの人にはうれしいメリットと言えるでしょう。
2-1-3.足元から暖まるので冷えない
温水暖房を導入すると、足元から暖まるので冷えません。冬場の足元の冷えが気になる人には、特にピッタリな暖房方式です。冷えは、想像以上に体に悪影響をもたらしますから、健康を考えても温水暖房のメリットは大きいでしょう。
また、足元から温められると、実際の気温よりも体感温度が高いとの報告もありますよ。
2-1-4. 換気の必要がないので暖気が逃げない
温水暖房は、暖房中に喚起を行う必要がありません。なので、せっかく暖まったところで、外の冷たい空気を入れる心配はゼロです。石油ファンヒーターは、一酸化炭素中毒の予防のために一定時間ごとに喚起を促すことはご存じのとおり。喚起の手間が省けたり、喚起の際に冷たい空気に当たる必要がなかったりするのは、うれしい点ですよね。
2-2.温水暖房のデメリット
メリットの多い温水暖房ですが、当然デメリットもあります。ここでは、温水暖房のデメリットについてお話しましょう。
2-2-1.ある程度の初期費用が必要
温水暖房を導入するためには、ある程度の初期費用が必要でしょう。まず、家に熱源機の設置をしなければならず、部屋までの温水配管や床の上に温水マットを設置する工事費がかかります。そのため、温水暖房を導入するための初期費用は、12畳程度の部屋で約80万円前後は見ておくべきでしょう。
2-2-2. 床暖房だけでは物足りない場合もある
温水暖房は、床面がぽかぽかと暖かいのが特徴で、足元は冷えません。ですが、部屋の上部になるにつれて、温水暖房の効果が届きにくくなる点が、デメリットとなります。足元だけ暖かければ構わない人なら、良いのでしょう。でも、部屋の空気もしっかりと暖めたかったりあまりに気温が低い日だったりする場合、物足りなさを感じることも。特に気温が低い日には、気温の変化に合わせて温水暖房だけでなく、そのほかの暖房装置も併用する必要がある点が温水暖房の弱みとも言えます。
2-2-3. ほかの暖房設備を併用すると光熱費がかかる
温水暖房だけでは物足りず、ほかの暖房設備を利用するとその分の光熱費が余計にかかってしまいます。温水暖房だけで満足する暖かさを得られると思っていたけど、実際には物足りなかった場合には、デメリットになるでしょう。自分や家族が快適と感じる室温は何度かを確認し、温水暖房だけで快適な生活ができるかどうかを認識してから導入することです。
3.温水暖房と蒸気暖房の違いはどこ?
温水暖房と蒸気暖房の違いは、どんな点なのでしょうか? それでは、2つを比べたときに主に異なる点を解説していきます。
3-1. 暖房する仕組みが違う
温水暖房は温水の熱によって暖房しますが、蒸気暖房はボイラーで発生した蒸気をラジエーターなどの放熱器に送る暖房方式。つまり、温水暖房は温水を使い、蒸気暖房は蒸気を使っている点が違いとなります。
3-2. 暖まり方の速さと持ちが違う
温水暖房はゆっくりと暖まりますが、蒸気暖房は短時間でも素早く暖めることが可能です。素早く暖める場合は、蒸気暖房の方が有利に感じるでしょう。ただし、温水暖房は熱が冷めにくく、蒸気暖房は冷めやすい性質があります。また、蒸気暖房は暖めるときの音が大きく、静音を求める家庭向きではありません。
3-3.温水暖房は一般家庭向きで蒸気暖房は大型施設向き
温水暖房は、温かくなるスピードが遅めですが、すぐには冷めにくいこともあり、一般家庭に向きます。また、温水暖房は初期費用は必要でも、ランニングコストや光熱費を抑えることが可能でしょう。
一方、蒸気暖房は運転時の音が大きいことがデメリットですが、寒冷地でも凍結を起こしにくかったりすぐに暖まりやすかったりする性質があります。そのため、などで学校や大型の施設で採用されやすいと言えるでしょう。
まとめ
温水暖房について、深く理解できたでしょうか。それでは、温水暖房についてのまとめを記しておきますね。
- 温水暖房とは何かをしっかり頭に入れる
- 温水暖房のメリットとデメリットの両方から学ぶ
- 温水暖房と蒸気暖房の違いを確認する
繰り返し読むことで、温水暖房の知識を確実にしてください。将来、温水暖房を導入するときに役に立ちますよ。