お風呂の自動保温機能・追い焚き機能とは?快適バスタイムを実現するポイント

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お風呂は1日の疲れをリラックスできる、生活に必要不可欠なものです。そんなお風呂のお湯がぬるくなったとき、お湯を追加するか、それとも追い焚きをして温めるか、どちらを選択すればいいのか悩んでいる方は多いでしょう。近年は、追い焚き機能がついている浴室給湯器が増えてきています。しかし、追い焚き機能の基礎知識をきちんと知っておかなければ、正しく使うことができません。

そこで本記事では、お風呂の保温や自動保温機能と追い焚きのメリット・デメリット、給湯器業者の選び方などについて詳しく説明します。

  1. お風呂の保温について
  2. お風呂の保温~すぐにできること
  3. 給湯器の自動保温機能とは
  4. 自動保温機能のおすすめポイント
  5. 給湯器業者の選び方
  6. お風呂の保温に関してよくある質問

この記事を読むことで、お風呂のお湯を保温するために必要な情報と正しい知識がわかります。追い焚き機能や自動保温機能について知りたい方はぜひチェックしてください。


1.お風呂の保温について

そもそも、お風呂の保温はなぜ必要なのでしょうか。保温の必要性や追い焚き機能のメリット・デメリットなどについて詳しく説明します。

1-1.お風呂の温度は1時間でどれぐらい下がるか?

お風呂の温度は1時間でどれくらい下がるのかハッキリしていません。なぜなら、お風呂の温度は外気温との温度差に比例しているからです。外気温とお風呂のお湯に差があればあるほど、下がるペースも速くなります。特に、浴室が冷たくなりやすい冬は、湯船のお湯も冷たくなりやすいのです。

1-2.保温の必要性

沸かしてすぐ入る場合は、保温の必要はありません。しかし、入るまでの時間があくほどお湯も冷めてしまいます。また、浴室が寒いほどお湯の温度も下がりやすくなるでしょう。冷めたお湯につかると風邪を引いてしまいます。お風呂に入る時間がズレても温かい湯船につかり、体を癒やすためにも保温が必要です。

1-3.追い焚き機能について

追い焚き機能がついている給湯器を希望する方が増えてきました。利用する前に、追い焚き機能のメリットやデメリット、基礎知識を身につける必要があります。ぜひチェックしてください。

1-3-1.メリット・デメリット

追い焚き機能の最も大きなメリットは、浴槽にあるお湯を再び温めることができる点です。お湯を追加する必要がないため、水道代が節約できます。お湯が冷めてもボタン1つで熱いお風呂に入ることができるのはうれしいことですよね。しかし、衛生面が心配というデメリットもあります。お湯の使い回しになるため、家族の人数が多い場合、最後に入る人は湯船の汚れやヌメりが気になり、衛生面に欠けてしまうというわけです。また、お風呂の水温が低い場合、追い炊きするとガス代がかかるというデメリットもあります。

1-3-2.ガス代

追い焚き機能のガス代は、冬場でおよそ1日90円、夏場でおよそ30円~32円といわれています。ただし、ガス会社や使用頻度によっても異なるため、あくまで目安の金額だと考えてください。

2.お風呂の保温~すぐにできること

追い焚き機能を利用せずに、すぐにお湯の保温ができる方法があります。主に、4つの方法を以下にピックアップしているのでぜひチェックしてください。

2-1.お風呂のふた

お風呂の保温にふたは必要不可欠なアイテムです。ふたをするかしないかでお湯の温度が大きく変わってきます。主に、ユニットバスのふたには組み合わせふた・シャッターふた・折りたたみふたと種類は3つです。それぞれのメリット・デメリットを以下にあげてみました。

  • 組み合わせふた:保温力が抜群でメンテナンスが簡単。分譲マンションに多いタイプ
  • シャッターふた:昔からある対応で高齢者でも簡単に開閉できる
  • 折りたたみふた:値段が安く、1人暮らしのお風呂にぴったり。非常に軽い

2-2.内ぶたの使用

おそらく、ほとんどの家庭が1種類のふたしか使っていないでしょう。しかし、内ぶたを利用することで保温効果が高まります。内ぶたとはメインとなるふたの下に敷く保温シートのことです。アルミでできているものが多く、遠赤外線を反射しているため、そとに熱を逃がさないようにしてあります。

2-3.時間をおかずに入る

時間をおかずに入るのも1つの方法です。1人があがったらすぐに次の人が入ることを心がけてください。そうすれば、お湯が冷めないうちに家族全員が入れます。

2-4.保温グッズの使用

追い焚き機能がないお風呂にぴったりの保温グッズが多数登場しています。たとえば、お風呂に加熱ヒーターを入れて温める「保温ヒーター」です。およそ2万円と高めですが、次の人が入るまでに冷めないように保温できます。ほかにも、エアポンプ式で水を巡回させて温めるアイテムや保温機能・湯沸かし機能・温度調整機能がついているバス用保温クリーナーなどさまざまなグッズが出ているのです。保温グッズを利用するのも1つの方法でしょう。

3.給湯器の自動保温機能とは

給湯器の自動保温機能は追い焚き機能と似ていますが、違いがあります。違いを知るためにも、自動保温機能の基礎知識をしっかりと把握しておきましょう。

3-1.どういうものか

自動保温機能は設定したお湯の温度を保つために、自動で細かく追い焚きする機能です。設定温度よりも下がったらすぐに温めなおします。自動的に温めてくれるため、一定の温度を長時間保ち続けることができるのです。また、自動保温の時間を自由にカスタマイズできます。たとえば、2時間に設定するとその間だけ自動的に保温機能が作動する仕組みです。そのため、無駄な光熱費を使わずに済みます。最近、評価されている24時間風呂は、追い焚き機能・保温機能・清浄機能がそろっている多機能なお風呂のことです。自動保温機能だけにするか、それとも多機能型にするのか、ライフスタイルや家族人数を踏まえたうえで考えるといいでしょう。

3-2.目的

家族全員が時間をあけずに入れるかどうかは、その日によって異なります。必ずしも毎日続けることはできませんよね。お父さんの帰りが遅くなり、お湯が冷めてしまうこともあります。そんなときこそ、給湯器の自動保温機能が役立つというわけです。自動保温機能は一定の温度を保ち続けるため、いつでも温かい湯船につかることができます。

3-3.メカニズム

自動保温機能のメカニズムは追い焚き機能とほとんど同じです。基本的に、循環釜直結方式と給湯方式の2種類があげられます。

<循環釜直結方式>

  • 自然循環方式:2つの循環口が浴槽内についており、下の口から冷たい水を吸い、風呂釜で温めた後に上の口からお湯を出す
  • 強制循環方式:浴槽内にある1つの循環口からお湯を吸い、ポンプで強制的に循環させて温める

<給湯方式>

  • 浴槽に熱いお湯を足して温度をあげる方法。給湯方式に循環方式を組み合わせた機能「追い焚き機能つき給湯器」も登場している

3-4.普及率

追い焚き機能と自動保温機能がセットになっている給湯器が多く登場しています。給湯器を購入する際、ほとんどの人が追い焚き機能・自動保温機能つきのタイプを選択しているのです。実際に、2015年全国賃貸住宅新聞アンケートの「人気設備ランキング」によると、ファミリー向け物件において追い焚き機能が10年連続で1位をキープしています。家族が多く、お風呂に入る時間がバラバラな家庭にはメリットが大きい機能といえるでしょう。

4.自動保温機能のおすすめポイント

それでは、自動保温機能のおすすめポイントを4つ紹介します。

4-1.利便性

なんといってもいつでも温かいお風呂に入れるのが1番のメリットです。自動的に設定温度までお湯を温めてくれるため、自分たちで設定する、スイッチを押すという操作も必要ありません。追い焚き機能は自動ではないので操作が必要ですが、自動保温機能は温めるのを忘れる心配もないのです。寝る前にゆっくり湯船につかることで、全身を温めることができます。リラックス効果はもちろんのこと、安眠効果も期待できるのです。

4-2.どんなときに使用するか

ファミリー層に人気があるように、家族がそれぞれ別の時間帯にお風呂に入るときに使用します。続けて入ることができないため、お湯は時間がたつほど冷めてしまうでしょう。しかし、自動保温機能を利用すれば、一定の温度のまま保ち続けることができ、いつでもお風呂につかれます。バイトや仕事で遅くなったとしても、すぐに体を温めることが可能です。

4-3.どんな家族に向いているか

家族それぞれお風呂に入る時間が決まっていない・帰宅時間が日によってバラバラな家族がいる家庭に向いています。また、1日をとおして何度もお風呂に入るという方も向いている機能です。最後に入浴した人がスイッチを切れば、自動保温機能が止まります。悩んだときは家族がいつお風呂に入るのか確認してみると良いでしょう。

4-4.追い焚き機能との比較

追い焚き機能と自動保温機能の差は、使用するガスの量にあります。自動保温機能は温度が少し下がったら設定温度まで温めなおす機能です。一方、追い焚き機能はかなり温度が下がった状態から追い焚きを利用するケースが多いため、ガスを多めに使います。つまり、自動保温機能は追い焚きよりも少量のガスで温めることができるのです。しかし、自動保温機能が何度もくり返されることになると、一度の追い焚きよりもガス代がかさむ可能性があります。そのため、次にお風呂を使うまでの時間が短い場合は自動保温機能、あく時間が長い場合は追い焚きがおすすめです。

5.給湯器業者の選び方

自分の家庭に合った給湯器が見つけられるかどうかは、業者選びにかかっています。安心して依頼できる業者を選ぶためにも、ポイントを押さえておきましょう。

5-1.業者選びのポイント

業者を選ぶ際は、以下のポイントに注目してください。

  • 最新の給湯器がそろっている
  • 給湯器の種類やメーカーが豊富
  • 給湯器の本体価格や工事費用が安い
  • 即日工事が可能
  • 給湯器にかんする知識や経験が豊富
  • 給湯器選びや工事にかんする悩みなど相談にのってくれる
  • 工事保証が充実している

5-2.工事について

給湯器の取りつけ工事は信頼できる業者を選択しなければなりません。悪徳業者に引っかかった人は、不良工事によって給湯器が正しく使えなくなりました。そのため、工事の経験が豊富かつ詳しい知識を持っている業者か見極めてください。また、取りつけ工事は業者や給湯器の種類によって異なります。給湯器・住宅設備の販売と設置工事をおこなっている「給湯器設置・交換ガイド」の場合、標準工事費用は以下のとおりです。

  • ガス風呂給湯器:36,000円
  • ガス給湯器:30,000円
  • 高温水供給式タイプ:33,000円
  • エコジョーズ:39,000円

また、電気工事や給湯専用から追い焚きつきへ変更する工事など、別途工事費が必要な場合もあります。具体的な費用に関しては無料見積もりを利用してください。

5-3.料金プラン

料金プランが明確になっている業者は安心して依頼できます。ホームページなどを確認して、料金体系がハッキリしているかどうか確かめてください。給湯器本体価格と工事費用込みでどのくらいかかるのか、見積もり内容をきちんと確認しておきましょう。料金プランに疑問点がある場合は、すぐに尋ねることが大切です。

5-4.トラブル対応

給湯器にトラブルが起きた場合、業者によっては対応してくれないところもあります。「トラブル対応には、別途料金が必要です」と別料金を請求することもあるのです。そのため、トラブル対応にも迅速かつ丁寧に対応してくれるか、保証期間内であれば無償で対応可能かなども細かく確認しておきましょう。

5-5.アフターフォロー

業者選びの最も大切なポイントともいえるのが、アフターフォローの有無です。給湯器の設置後、すぐに不具合が起きた場合、工事や給湯器本体に問題があるといえます。優良業者はアフターフォローが充実しているため、期間内であれば無償修理が可能なのです。給湯器設置・交換ガイドでは10年間の工事保証をつけているのでご安心ください。

6.お風呂の保温に関してよくある質問

お風呂の保温に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.追い焚き機能は後づけできるのか?
A.できます。しかし、お湯の循環が必要となるため、追い焚き機能つきの給湯器へ交換が必要です。また、交換には配管工事をしなければなりません。場合によっては浴槽ごと交換することになるでしょう。そんなときはバスルーム全体のリフォームをおすすめします。

Q.オール電化にした場合のお風呂の保温にかかる電気代はいくらか?
A.オール電化の場合、深夜電力を利用するため、夜のうちに必要なお湯の量や熱源を確保します。そのため、日中よりも安い料金で電気が使えるため、節約できるのです。ただし、電力会社や電気を使用する時間帯によって異なるため、必ずしもその金額になるとはいえません。

Q.次の人が入るまで1時間以上の間があく場合、自動保温機能にすべきか?
A.1時間以上の間があく場合は追い焚きのほうがいいでしょう。自動保温機能をオフにして、使うタイミングで追い焚きをしたほうがガス代の節約ができます。自動保温機能と追い焚き機能のどちらにするのか迷ったときは、次の人が入るまで1時間以上かかるかどうかが目安です。

Q.電気代を節約するコツは?
A.ガス給湯器を使用する場合、リビングやキッチンに給湯パネルを取りつけることになるでしょう。給湯パネルで設定温度や追い焚き機能などを操作しますが、実は待機電力が大きいものです。なんと、年間の消費電力は23キロワットといわれています。電気代で1年間およそ500円もかかる計算です。そのため、使っていないときは電源をオフにしてください。

Q.オートとフルオートの違いは?
A.どちらとも自動お湯はり→自動停止→追い焚き→自動保温をします。自動で足し湯をしたり、設定温度をあげたりするのがフルオートです。また、フルオートは配管を自動洗浄する機能もついているなど機能面で優れています。どちらが使用目的にぴったりなのか、ライフスタイルを踏まえながら比較してみましょう。

まとめ

自動保温機能や追い焚き機能は、湯船にあるお湯をそのまま温めることができる機能です。新しいお湯を足さずに温められるため、水道代が節約でき、普及率も年々上昇しています。家族でお風呂に入る時間がバラバラでも、すぐに温かいお風呂につかることができるのです。自動保温機能・追い焚き機能の利用を考えている方は、さまざまな給湯器を比較してみてください。給湯器によっても機能や熱源・号数などが異なるため、家族のことを考えながら適切なタイプを選びましょう。迷った場合は、給湯器の知識が豊富な業者スタッフに尋ねてみてください。しっかりと知識を身につけておけば、上手な使い方ができます。