太陽熱温水器の特徴やメリット・デメリットは? 知っておきたい仕組み

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最近では「エコ」に特化した給湯器がたくさん登場しています。自然エネルギーを最大限活用して消費電力を減らす「エコ家電」はこれから先大活躍するでしょう。自然環境を保護しつつ、節約効果にもなるので一石二鳥です。さまざまなエコ家電が登場していますが、「太陽熱温水器」について詳しく説明します。

太陽熱温水器の特徴や仕組み、メリット・デメリット、目安の費用をチェックしていきましょう。太陽熱温水器について気になっている人は要チェックです。

  1. 太陽熱温水器の特徴や仕組み
  2. 太陽熱温水器のメリット・デメリット
  3. 太陽熱温水器の費用

1.太陽熱温水器の特徴や仕組み

自然エネルギーを活用した温水器・給湯器がたくさん出てきています。自分の理想に合ったものを見つけるためにも、太陽熱温水器の特徴や仕組みをチェックしておきましょう。

1‐1.太陽エネルギーを活用した温水器

太陽熱温水器の特徴は「太陽エネルギー」を活用しているところです。自然エネルギーを活用しているものはたくさんありますが、太陽熱温水器は太陽エネルギーを吸収して電気に換えています。太陽エネルギーを電気に換えて水を温めているのです。

最近では、屋根にソーラーパネルを設置している家をよく見かけます。太陽熱温水器も家の屋根にソーラーパネルを取りつけることになるでしょう。海外では当たり前に使用している国もありますが、日本ではまだ普及していません。しかし、最近は自然エネルギーを活用した家電が登場してきていることもあり、太陽熱温水器の注目度もあがってきているのです。

1‐2.太陽熱温水器の特徴は「変換率」

太陽熱温水器の特徴は「エネルギー変換率」にあります。太陽エネルギーを吸収しても効率的に熱へ変換しなければ意味がありませんよね。快適にお湯を使えないでしょう。しかし、太陽熱温水器であれば効率的に熱エネルギーへと変換できます。どのくらい変換率が良いのでしょうか。

太陽熱温水器の熱エネルギー変換率はおよそ50%~60%になっています。同じ太陽エネルギーを吸収する「太陽光発電」の場合、熱エネルギーの変換率はおよそ10%~20%になっているのです。数字を見てわかるように、太陽熱温水器は非常に効率良く変換できます。お湯を沸かす、暖房を使うなどの仕組みは断然太陽熱温水器のほうが太陽エネルギーを活用できるでしょう。このように、熱エネルギーへの変換率が非常に良い特徴を持っているのです。

1‐3.3種類の形式を要チェック

太陽熱温水器にもさまざまな種類があります。太陽熱温水器の形式は「タンク一体型」「水道直圧型」「タンク分離型」の3つになるでしょう。主な形式は以上の3つになります。

「タンク一体型」はソーラーパネルと貯湯槽が一体になっているものです。自然循環できるタイプになっていますよ。

「水道直圧型」は地震対策にぴったりな太陽熱温水器です。高低差なく地上に置けるので利用者が増えています。

そして、「タンク分離型」は屋根に置いている集熱器、地上にある貯湯槽がそれぞれわかれているタイプです。水を強制循環するので凍結しにくい、衛生面が優秀と言うメリットがあるでしょう。それぞれのタイプによって特徴が異なるのでぜひチェックしてくださいね。

太陽熱温水器は、太陽熱を利用してお湯を沸かすんですね。
はい。変換率がいいので、使い方によってはかなりの省エネになります。

2.太陽熱温水器のメリット・デメリット

2‐1.環境にやさしく、節約効果・熱変換率が高い

太陽熱温水器を導入する前に、メリット・デメリットについてチェックしておきましょう。太陽熱温水器のメリットは以下のような点になります。

  • 環境にやさしい
  • 節約効果や熱変換率が高い
  • 価格が安い

以上の3点が大きなメリットになるでしょう。

太陽エネルギーを吸収して熱に変換するため、環境にやさしいメリットが大きいです。二酸化炭素の排出も抑えてくれます。太陽熱温水器を設置すると、年間およそ220ℓ~440ℓの灯油、160kg~320kgのLPガスを節約できるのです。

節約効果だけでなく、太陽エネルギーからの変換率も高いので、効率的に活用できるでしょう。また、ソーラーパネルなどの設置費用はかかりますが、特殊な原料はいりません。

2‐2.太陽熱温水器のデメリットは?

メリットもあればデメリットも出てくるものです。太陽熱温水器を上手に使いたい人はデメリットもしっかり把握しておかなければなりません。

太陽熱温水器のデメリットは「気候に左右してしまうところ」です。太陽エネルギーを活用する仕組みなので雨や曇りの日は太陽エネルギーが吸収できません。今までためてきた太陽エネルギーを変換しなければならないでしょう。そのため、太陽熱温水器は天気に左右するデメリットがあるのです。

また、見栄えのないデザインもデメリットになっています。太陽エネルギーを吸収するため屋根にソーラーパネルを必ず設置しなければなりません。ソーラーパネルの設置によって見栄えが悪くなる意見も多いのです。以上のようなデメリットを踏まえたうえで、太陽熱温水器を活用しましょう。

曇りの日は効率が下がるんですね。
はい。晴れの日が少ない地域はあまりおすすめできません。

3.太陽熱温水器の費用

3‐1.組み合わせによって費用が異なる

太陽熱温水器の費用は組み合わせによって異なります。太陽熱温水器でもさまざまな種類があるのでしっかりチェックしておかなければなりません。自分の理想に合った給湯器・温水器を見つけるため、それぞれ比較していきましょう。太陽熱給湯器の大まかな費用は、機器価格と設置費用にわかれています。

スタンダードタイプでは機器価格がおよそ15万~80万円と幅広いです。設置費用はおよそ10万~25万になるでしょう。すべて合わせると100万~120万円はかかります。多機能タイプの太陽熱温水器を導入すれば、およそ100万円以上の機器価格になるでしょう。太陽熱温水器の種類や業者によっても異なるので要注意です。

3‐2.業者の見積もりを比較する

太陽熱温水器の費用は業者によっても異なるでしょう。できるだけ費用を抑えたい人は複数の業者に見積もりを依頼してください。最低でも3社~4社の業者から出た見積もりを比較することが大切です。太陽熱温水器の設置経験がある業者に依頼すると良いでしょう。自分が安心して依頼できる業者を見つけてください。

また、自治体によっては補助金の支援をしているところもあります。普及していない太陽熱温水器だからこそ、自治体の補助金を利用するのも1つの方法です。自分が住んでいる自治体では補助金制度があるかどうか調べてみてください。

費用は組み合わせによって異なるんですね。
はい。ですから、業者からしっかりと説明を受けましょう。

まとめ

太陽熱温水器の特徴や仕組み、メリット・デメリット、費用について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。太陽熱温水器の導入を考えている人は押さえておきたいポイントになります。太陽熱温水器を上手に利用するためにも詳しい内容をチェックしておいたほうが良いですよ。基礎知識を身につけ、自分に合った温水器を選びましょう。

  • 太陽エネルギーを利用した温水器
  • 太陽熱温水器の特徴は「変換率」
  • 「タンク一体型」「水道直圧型」「タンク分離型」の3形式
  • 環境にやさしく、節約効果や熱変換率が高い
  • 太陽熱温水器は気候に影響する
  • 組み合わせによって費用が異なる
  • 業者の見積もりを比較する

以上のポイントは要チェックです。

チェックポイントを必ず踏まえたうえで太陽熱温水器を設置していきましょう。業者としっかり話し合いながら組み合わせを選んでくださいね。ソーラーパネルを設置する際、屋根の強度も必要になるので注意しましょう。