水道のトラブルを解決しよう!水道水の濁りの原因は?

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大切なライフラインである水道が止まってしまうのは、生活に大きな影響を与えます。
水道が止まるというのは、大規模災害だけではありません。水道管や給湯器のトラブルによって水道が使えなくなるというのはよくあります。水道のトラブルは兆候を知り、適切に対応することが大切です。水道水が濁るのは、水道管や給湯器の不調の可能性があります。

水道水が白く濁る、赤く濁るなどの変色の原因と対処方法についてご紹介しましょう。

  1. 水道水が濁る原因は?
  2. 水道水の濁り対策
  3. 濁りの改善方法は?

1.水道水が濁る原因は?

1-1.水道水が濁る原因

水道水の変色には、さまざまな原因があります。水道水が濁っていると感じた場合には、どのような症状なのかを知ってから対策することが大切です。

なぜ水が濁る?

水道水が濁る原因は、水道管や給湯器の老朽化によるものと自然によるものの2種類があります。濁った水道水を飲んでも健康面への影響はないのですが“サビ臭さ”などの水の風味に影響を与えるため対策が必要です。

水道管や給湯器の寿命を知る

水道水の変色は、水道管や給湯器の寿命が近いために起こる現状です。水道管や給湯器の寿命の目安にもなるので、水道水の色は定期的にチェックするように心がけましょう。

1-2.水道水が白く濁る原因は?

水道水が白く濁る原因は“空気”が主な原因です。水に溶けている空気が温度差、圧力などの変化によって細かい気泡になってあらわれることで水が白く濁ります。気泡による白い濁りは“水道水をしばらく置くと透明になる”のが特徴です。空気による水道水の濁りは、2~3分程度で消えるので、透明なグラスに水を入れて確認してみましょう。

白い浮遊物

水道水が白く濁る原因が“白い浮遊物”の場合には水道管や給湯器の劣化が原因です。白い浮遊物は給湯器で使用している亜鉛メッキ鋼管の腐食によって発生します。白い浮遊物による濁りは、長年使用していない水道によくあるトラブルです。

1-3.水道水が赤く濁る原因は?

水道水が赤く濁る原因は“サビ”が主な原因です。水道を流し続けると、きれいな水に戻ります。赤い水が出たからといって即水道の交換が必要なわけではありません。水道水が濁ったら、水道管や給湯器の点検を業者に依頼しましょう。

近所の家でも赤く水が濁っている

近所の住宅でも赤く水が濁っているような状況は“配水管のサビ”の可能性があります。配水管のサビは、個人では対応できないので管轄の水道局に連絡しましょう。

1-4.そのほかの変色

黒、緑、ピンクなどに濁ることがあります。それぞれの原因と特徴についてご紹介しましょう。

黒い水

水は微量のマンガンを含んでいます。水道管に蓄積したマンガンが水流の変化によって水道水に混ざってしまうのが黒い水の原因です。マンガンは骨の形成代謝に必要な元素なので健康に影響はありません。

緑の付着物

浴槽に緑の付着物がある場合があります。緑の付着物は、給湯器の配管に使用している銅が原因です。緑色の付着物は“銅石けん”という成分で、銅イオンと石けん、皮脂などの成分が結合してできます。多量の銅石けんが浴槽に付着する場合には、給湯器が劣化している可能性もあるので給湯器の点検をしましょう。

蛇口のピンクの付着物

蛇口に付着するピンク色の付着物は、蛇口付近で繁殖した毒性の弱い細菌です。蛇口をこまめに洗浄することで繁殖を防げます。

2.濁りの原因と対策

2-1.濁り原因を特定しよう!

水道水の濁りは原因を特定した上で対処する必要があります。水道水が濁ったと感じたら、症状から原因を特定してみましょう。

水道管の劣化による濁り

水道管が劣化することによって赤や黒などの濁りが発生します。住宅の水道管は私財なので、劣化している場合には自分で修理費用を負担しなければなりません。配水管の本管が原因で水道水が濁っている場合には、管轄の水道局が修理・修繕をする必要があります。

問題のない濁り

「水道から白い水が出る」というのは少々不安を感じてしまいますが、白い濁りの正体は気泡であるため問題はありません。水道は高い水圧をかけており、圧力の関係で気泡が生じてしまうのはよくあることなのです。

簡単にできる水質検査

濁りの原因は“水を透明なコップに入れ2~3分置く”という簡単な方法で知ることができます。

数分後に白い水が透明になる

水が数分後には透明になる場合には、気泡が原因なので問題のない症状です。

赤い粉が沈殿する

赤い沈殿物は“サビ”が原因なので水道管、給湯器の劣化を疑いましょう。

黒い粉が沈殿する

黒い沈殿物は“マンガン”が原因なので、給湯器施工業者や水道局に連絡して対策をしましょう。

白いものが浮かぶ

白い浮遊物は水道管に蓄積したミネラル成分であり問題はありません。水道水に変化がある場合のほとんどが水道管や給湯器の劣化が原因になります。水道水に異常を感じた場合には、水道管や給湯器を新しくすることを検討するようにしましょう。

2-2.浄水器に注意しよう!

水の濁りに効果のある浄水器ですが、水道管や給湯器の劣化によって浄水器に影響を与える可能性があるのです。浄水器のフィルターに黒や赤の汚れがある場合には、水道管や給湯器が劣化している可能性があります。浄水器を使用している場合、浄水機能によって水質の悪化がわかりにくい特徴があるのです。浄水器のフィルターは定期的に確認するようにしましょう。

2-3.水道管の寿命は?

水道管の寿命は種類や材質によって寿命は大きく異なります。一般的には築15~20年程度で水道管のメンテナンスを行うのが一般的です。

水質の変化が寿命の目安

水道管の寿命は、種類による寿命の違い、水質に地域差などによって大きく異なります。水道管の寿命の目安となる症状は“水質の変化”と考えてよいでしょう。

3.濁りの改善方法は?

3-1.水道管の洗浄

水道水の濁りを改善するためには“水道管の洗浄”が有効な対策です。水道管の洗浄は、劣化の少ない場合に有効な対策で費用を抑えて水道の濁りを解消できます。洗浄は圧縮したエアを水道管に注入して、空気と水の圧力でサビを落とす方法が一般的です。

3-2.水道管を取り換える

劣化の大きな水道管の場合には水道管を取り換える必要があります。水道管の取り換えは大規模な工事なので、水道水の濁りが気になる場合には給湯器設置業者などに相談するようにしましょう。

3-3.古くなった給湯器の交換

水道管と給湯器の寿命を比べると、給湯器の方が短い傾向にあります。水道水の濁りの原因が、給湯器にあることも少なくはありません。給湯器の劣化による濁りの特徴についてご紹介しましょう。

  • 黒い固形の沈殿物:劣化したゴムパッキンや銅管の混入
  • 黒い粉状の沈殿物:配管の劣化やマンガンの蓄積

水道の濁りの原因が水道管と給湯器のどちらなのかを知るのは非常に難しいのですが、お湯を出したときにだけ沈殿物や浮遊物などの異常がある場合には給湯器の可能性があります。水道水に異常を感じた場合には、水道や給湯器の専門家である給湯器設置業者に検査を依頼してみるようにしましょう。

まとめ

水道水の濁りの原因と対策についてまとめてみましょう。

濁りの特徴と原因

  • 白く濁る:気泡が原因
  • 白い浮遊物がある:水道水ミネラルが水道管で結晶化している
  • 赤く濁る:水道管内部の劣化によるサビが原因
  • 黒く濁る:マンガンの酸化・沈殿が原因

水道水の濁りには、自然現象と水道管の劣化の2種類があります。それぞれの特徴を理解して適切に対応することが大切です。自然現象であれば特別な対策は必要ありません。水道管や給湯器の劣化によって水道水が濁っている場合には対策が必要になります。

水道水の濁り対策

  • 水道管の洗浄・取り換え
  • 給湯器の洗浄・取り換え

水道水の濁り対策は適切な対応を選ぶことが大切です。水道水の濁りを感じた場合には、水道管や給湯器などの点検を受けるように心がけましょう。