
【徹底解説】給湯器のメンテナンス頻度は? 点検方法や業者の選び方について
2017/04/17
2022/02/04
お風呂を沸かす・お湯を使うときに必要不可欠なのが給湯器です。給湯器が急に故障してしまうと、日常生活に支障をきたしかねません。しかし、すぐに修理したくても故障内容によっては、時間がかかる場合もあります。急な故障を防ぎ、長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスが必要です。
そこで本記事では、給湯器のメンテナンスの必要性や方法・寿命・交換業者の選び方などについて詳しく説明します。
この記事を読むことで、給湯器のメンテナンスを正しく行うための知識と修理・交換方法がわかります。故障で困っている方やメンテナンス方法が知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
※この記事は約9分で読むことができます。
1.給湯器のメンテナンスについて
給湯器は部品で構成されている機器なため、定期的なメンテナンスが必要です。ここでは、給湯器のメンテナンスの内容や必要性・メリットについて説明します。
1-1.給湯器のメンテナンスとは?
2009年に給湯器などの家電に対して、長期使用製品安全点検制度が制定されました。長期使用製品安全点検制度は、給湯器などの家電の劣化による事故を防止するためのものです。よって、給湯器の点検は、製造事業者が設計基準使用期間・点検期間を設定して、きちんと整備義務を行わなければならないとされています。また、メンテナンスの際は、以下のような表示が必要です。
- 特定製造事業者などの氏名または名称および住所
- 点検そのほかの保守に関する問い合わせを受けるための連絡先
- 製造番号などの特定保守製品を特定するに足りる事項
- 点検期間の始期および終期
- 設計標準使用期間
- 製造年月
1-2.必要性・重要性
給湯器のメンテナンスは、安全・安心に使うために必要な作業です。給湯器の内部は、多数の部品で構成されています。部品にも劣化する可能性があり、メンテナンスを怠れば火事・火災の危険性もあるのです。メンテナンスは、部品の劣化をいち早く把握して、故障や事故を防ぐ役割を担っています。正常に使い続けるためにも、メンテナンスが必要なのです。
1-3.メリット
メンテナンスの必要性でもわかるように、最も大きなメリットは、給湯器の故障や事故を防ぐことです。実際に、メンテナンス・点検を定期的に行わなかったことで、不完全燃焼を起こし一酸化炭素中毒になったという事故が起きています。不完全燃焼による事故を防ぐためにも、メンテナンスを行っていかなければなりません。また、定期的なメンテナンスを行うことで、寿命が延びるメリットが生まれます。事前に、部品の劣化や異常が把握できるため、長く使い続けられるのです。
2.給湯器のメンテナンス方法
給湯器の仕組みや日常・定期的にしたいメンテナンス・注意点について詳しく説明します。
2-1.給湯器の仕組み
正しいメンテナンスをするためには、給湯器の仕組みを把握することが大切です。給湯器には、ガス給湯器・電気給湯器・石油給湯器の3種類があります。それぞれの仕組みについて、以下にまとめてみました。
- ガス給湯器:ガスでお湯を沸かす。貯湯量をガスコンロ程度の火力で時間をかけて沸かし、お湯をタンクにためる貯湯式と、瞬時にお湯をバーナーで沸かす瞬間式がある
- 電気給湯器:タンクの中に組み込まれている電気ヒーターでタンク内のお湯を沸かす。夜間の芯や電力を使用して沸かしたお湯は、貯湯タンクにたまる
- 石油給湯器:必要な量だけ石油バーナーで沸かす。ガス給湯器の瞬間式と同じ仕組み
2-2.日常のメンテナンス
私たちが気軽にできる日常のメンテナンス方法があります。日常のメンテナンスは、決して難しいものではありません。たとえば、外装の汚れをキレイなぞうきんでふき取るだけでいいのです。汚れを落とした後は、きちんと乾いたぞうきんで水滴をふき取りましょう。給湯器の外装をキレイに掃除するだけでも、内部にホコリをためこまないポイントとなります。また、以下の項目をチェックしてください。
- 給湯器・排気口の周囲に燃えやすいものがないか
- 配管がごみや落ち葉で埋もれていないか
- 排気口・吸気口がごみ・ホコリでふさがっていないか
- 運転中に異音や異臭がしないか
- ガス漏れや水漏れはしていないか
2-3.定期的にしたいメンテナンス
定期的なメンテナンスは、素人ではできません。給湯器を取り扱う資格を持った人が、きちんと点検しなければならないのです。そのため、定期的なメンテナンスは業者やメーカーに任せましょう。できれば、給湯器を購入して5年を経過した後に、保守点検を受けてください。問題がなければ、保守点検から7年後に再び点検を行います。保守点検の際に、劣化した部品をきちんと交換しておけば、長く使い続けられるのです。保守点検の頻度やタイミングについては、業者やメーカーに問い合わせましょう。
2-4.注意点
日常のメンテナンスをきちんと行っておけば、異変に気づくことができます。たとえば、稼働音がいつもよりもうるさい・変な臭いがする・燃焼時の炎がおかしいなど、異変はさまざまです。しかし、異変に早く気づけるかどうかが、事故を防ぐ大きなポイントになります。「おかしいな…」と感じたときは、給湯器の状況をチェックしましょう。そして、原因がわからない場合は業者やメーカーにすぐ連絡してください。自分の中で勝手に解決してはいけません。
3.給湯器の故障・寿命について
給湯器でよくある故障とは、一体どのような内容なのでしょうか。故障内容や寿命、メンテナンスと故障・寿命の関係について詳しく説明します。
3-1.よくある故障
給湯器でよくある故障をきちんと把握しておけば、すぐに対処できます。よく起こる故障は以下のとおりです。
- お湯・水どちらとも出ない
- お湯にならない
- 設定温度よりもお湯がぬるい
- 温度が安定しない
- 異音・異臭がする
中でも、ガス臭い・煙が出ている場合は、不完全燃焼を起こしている恐れがあります。不完全燃焼を放置すると、一酸化炭素中毒になって命が危険にさらされるのです。そのため、すぐに換気して業者・メーカーに連絡しなければなりません。
3-2.寿命について
給湯器の寿命は、およそ10年といわれています。10年が近づいてきたころに、不具合や不調が目立ち始めるでしょう。寿命が関係している不具合・不調は、部品の経年劣化や基盤の故障が要因になっていることがほとんどです。修理できる範囲内であればいいですが、交換せざるをえない場合もあります。
3-3.メンテナンスと故障・寿命の関係
メンテナンスと故障・寿命の関係は非常に深いものです。【1-3.メリット】でも説明したように、日常的・定期的なメンテナンスは、寿命を延ばすポイントといえます。きちんと点検を行うことで、すぐに部品の劣化を見つけて交換ができるのです。故障の要因となる部分を、事前に取りのぞくことができます。寿命を延ばしたい方は、メンテナンスを徹底させていきましょう。
4.給湯器のメンテナンス・交換業者の選び方
それでは、給湯器のメンテナンスや修理・交換方法について詳しく説明します。どんな故障が起きてもすぐに対処できるように、きちんと知識を習得しておきましょう。
4-1.業者を選ぶポイント
給湯器のメンテナンスや修理・交換を行っている業者は、多数存在しています。その中から、どこに依頼すべきか、悩んでいる方は多いことでしょう。悩む場合は、以下のポイントに注目しながら選んでみてください。
- 最新の給湯器まで豊富な種類を販売している
- 丁寧でスピーディーな対応
- 即日工事が可能
- 知識・経験豊富なスタッフ、有資格者が属している
- 工事補償が充実している
4-2.修理・交換方法
修理・交換を行う前に、業者による現場調査があります。特に、取り替え工事や追加工事・移設工事が必要な場合は、事前の現場調査が大切です。そして、購入する給湯器の種類や工事の内容・見積もりを確認したうえで、発注・依頼をします。希望日時に業者がやってきて、取りつけ工事の開始→代金の支払いという流れです。修理・交換の内容は、給湯器の状態によって異なります。信用できる業者に依頼して、きちんと修理・交換内容を確認しましょう。
4-3.トラブル対応
工事を行った後、給湯器にトラブルが起きることもあります。たとえば、正常に稼働しなくなった・異音が発生するようになったなどです。どんなトラブルに対しても、迅速に対応してくれる業者を選びましょう。優良業者は、どんなトラブルでも迅速に対応します。また、依頼したことのない業者でも、即日対応可能なところがあるので、問い合わせてみてください。
4-4.アフターフォロー
2年間の商品保証など、メーカーごとに保証はついています。メーカー保証以外にも、取りつけ工事に補償がついている業者を選ばなければなりません。たとえば、「給湯器設置・交換ガイド」の場合は、10年間の工事補償がついています。万が一、不具合が発生した場合は、無償で修理対応可能です。アフターフォローが充実していれば、工事後も安心して使い続けることができます。
4-5.注意点
業者に依頼する前に、複数の業者から見積もりを依頼し比較してください。最初から1社にしぼってしまっては、悪徳業者に引っかかる可能性があります。見積もり・サービス内容・工事保証内容など、細かく比較したうえで信用できる業者を選んでください。
5.給湯器のメンテナンスに関してよくある質問
給湯器のメンテナンスに関してよくある質問を5つピックアップしてみました。気になっている方は、ぜひチェックしてみてください。
5-1.業者によるメンテナンスの頻度とは?
給湯器のメンテナンスや点検は、業者によって異なります。依頼すれば、メンテナンスをしてくれるところや、何年に1回と決まっていることもあるでしょう。業者に依頼する前に、メンテナンスの頻度はどのくらいになるのか、事前に確認しておいてください。
5-2.修理・交換どちらにすべきか?
不具合・不調が見られたときは、修理・交換どちらにすべきか悩むものです。悩んだときは、使用年数を目安に考えてください。たとえば、10年以上経過している給湯器は、部品保有期間がすぎているため、修理したくても部品がそろわない可能性が高いのです。使用年数が2~3年であれば修理でいいですが、10年が近い場合は交換がいいでしょう。
5-3.修理・交換にかかる費用とは?
故障内容によって異なりますが、修理費用は約7,000円~50,000円です。ただし、あくまで目安となるため、もっと費用が高くなる可能性はあります。また、交換となれば、給湯器の本体価格+工事費用になるでしょう。約200,000円~500,000円かかる可能性があるため、事前にきちんと確認しておかなければなりません。
5-4.工事後、メンテナンスは行ってくてるのか?
取り替え工事後、メンテナンスを行ってくれるかどうかは業者によって異なります。安心して使い続けるためにも、アフターフォローが充実している業者を選んでくださいね。
5-5.業者との間で、よく起きるトラブルとは?
「工事後に追加料金を請求された」「見積もり内容とは違う料金になった」など、業者との間でトラブルが起きています。トラブルを未然に防ぐためには、事前に、追加料金の有無や見積もり内容を確認することが大切です。後悔しないためにも、業者選びは慎重に行いましょう。
まとめ
毎日使う給湯器だからこそ、日常・定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスをきちんと行うことで、寿命が延び、不具合や不調も少なくなります。逆に、メンテナンスをしなければ、すぐに寿命がやってくるものです。毎日できるお手入れとしては、外装の掃除や異常が起きていないかどうかのチェックが挙げられます。ただし、定期的なメンテナンスは専門業者に任せたほうが安心です。素人ではチェックの限界があるため、メンテナンスなどのアフターフォローを行っている業者に依頼してください。きちんとメンテナンス方法を把握しておけば、給湯器を長く使い続けることができます。
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