赤ちゃんの正しいお風呂の入れ方は? 意外に知らないことが多い?
2015/11/02
2019/09/24
赤ちゃんは新陳代謝が活発なので、毎日入浴が必要です。赤ちゃんの入浴というと、お父さんが抱っこして一緒に入るというイメージを持っている方も多いでしょう。しかし、赤ちゃんの肌は大人より薄く、入浴には注意が必要です。
そこで今回は、赤ちゃんをお風呂に入れるときの注意点や正しい入れ方をご紹介しましょう。これから冬にかけて肌が乾燥しやすい季節です。お風呂の入れ方によっては、赤ちゃんが肌トラブルを起こしてしまいます。ぜひ、この記事を読んで正しい入浴方法の参考にしてください。
1.赤ちゃんの肌は薄くてデリケート
新生児のころはベビーバスを使っていた赤ちゃんも、生後半年を過ぎると親と一緒に入浴することが多くなるでしょう。肌と肌の触れ合いが少ない父親が入浴させると、愛情が高まりやすいというメリットもあります。しかし、赤ちゃんの肌は大人の半分しか薄さがなく、とてもデリケートです。ですから、熱めのお湯につけたり刺激の強い入浴剤入りのお湯に入れたりすると、肌トラブルを起こす可能性があります。
また、赤ちゃんの肌をゴシゴシこすりすぎても乾燥肌の原因になるのです。
2.赤ちゃんをお風呂に入れるときの注意点は?
では、赤ちゃんをお風呂に入れるときは、どのような点に注意をすればよいのでしょうか? この項では、赤ちゃんが肌トラブルを起こしにくくするお風呂の入れ方をご紹介します。
2-1.お湯の温度は少しぬるめがちょうどよい
赤ちゃんをお風呂に入れるときは、大人が「少しぬるめかな」と感じるくらいがちょうどよい温度です。これから冬にかけては40度前後がよいでしょう。温かくなったら38度くらいでも十分です。
「でも、大人は熱いお風呂に入りたい」という場合は、まず大人が入り十分に温まってお湯が冷めたところで赤ちゃんを入れましょう。今はお湯に浮かべられる温度計も売っていますので、皮膚感覚で温度がつかみにくい場合は利用してみてください。
2-2.入浴は手短に行う
赤ちゃんは新陳代謝が活発で、大人よりも小さいです。ですから、長時間お湯につかっているとのぼせてしまいます。寒い冬でもお湯につかる時間は5分程度、入浴そのものも長くて10分程度にしておきましょう。
2-3.肌をゴシゴシこすらない
赤ちゃんからは、毎日たくさんの垢がでます。ですから、つい強くこすって取ってあげたくなるかもしれません。しかし、赤ちゃんの肌は強くこするとすれていたんでしまいます。石けんをたっぷりと泡立てて優しくマッサージするように洗ってください。それだけでも十分にあかは落ちます。また、赤ちゃんはくびれが多いので、しわの間まで丁寧に洗いましょう。
2-4.入浴剤は使用しない方がよい
今は、いろいろな入浴剤が市販されています。これからの季節は、体を温める効果のある入浴剤を使う方も多いでしょう。しかし、体を温める効果のある入浴剤は、とうがらしのからみ成分でもあるカプサイシンが含まれているものもあります。ですから、赤ちゃんには刺激が強すぎるでしょう。赤ちゃんを入浴させるお湯は、何も入れないのが一番です。
3.赤ちゃんを入浴させる手順は?
これからの季節、赤ちゃんに気をつけたいのが湯冷めと肌の乾燥です。この項では、正しい入浴の手順を簡単にご説明しましょう。
3-1.着替えを用意して部屋を暖めておく
赤ちゃんの入浴は、段取りが大切です。湯冷めをしないように部屋を暖めておき、着替えやおむつなどを用意しておきましょう。脱衣所に小さなストーブなどを置いておくと、より効果的です。
3-2.大人が体を洗い終わってから赤ちゃんを洗う
二人がかりでお風呂に入れるのなら、大人が洗い終わったタイミングで赤ちゃんの服を脱がしてお風呂場へ連れていきます。一人で入浴させる場合は、大人が体を洗い終わる前に赤ちゃんを脱衣所かお風呂の洗い場で待たせておきましょう。
今は、空気で膨らませられるお風呂用のいすも販売されています。まだお座りができない赤ちゃんは、脱衣所にタオルでくるんで待機させましょう。このとき、かごなどにいれて高いところに置いておくと転落の危険があります。床の上が一番安全でしょう。
3-3.赤ちゃんを手早く洗う
大人が体を洗い終わったら、赤ちゃんにお湯をかけながら手早く洗ってください。あらかじめ泡立てネットなどで石けんを泡立てておくと時間が短縮できます。また、外耳や顔などは、固く絞ったタオルでふきましょう。ここは洗い落としが多くあかがたまりやすいです。
また、お尻も丁寧に洗ってください。さらに、石けんの落とし残しがあると肌トラブルの原因になります。しっかりと石けんを洗い流しましょう。
3-4.温まったらすぐに出る
10分ほど温まったら、すぐにお風呂から上がりましょう。二人がかりで入浴させている場合は、赤ちゃんを受け取ったら素早く拭いて服を着せます。赤ちゃんの乾燥が気になる場合は、このときにベビーローションなどをつけて保湿してあげてください。
一人で入浴させている場合は、体を拭いたら暖かい部屋で待機させ、親が素早く服を着た後で赤ちゃんの服を着せます。その後、水分補給が必要ならば、ほうじ茶などを飲ませましょう。
4.動ける赤ちゃんによる事故に要注意
1歳が近づくと、赤ちゃんは活発に動くようになります。お風呂は赤ちゃんにとって珍しいものでいっぱい。つい触りたくなってしまうでしょう。しかし、赤ちゃんに好き放題させていると、事故の原因になります。
特に、多いのは熱湯によるやけど。給湯器の種類によって、熱湯だけが出る蛇口がついているお風呂もあります。それを赤ちゃんがひねってしまうと大変です。
また、意外に多いのがシャワーの温度調節機能をいじってしまう事故。適温だと思ってシャワーを浴びると、熱湯が出てやけどする事例です。動ける赤ちゃんを入浴させる場合は、おもちゃなどを与えて気を引いておきましょう。蛇口なども触らせないように注意しておいてください。
さらに、立てる赤ちゃんでも、ちょっとしたきっかけで溺れてしまいます。最近問題になったのは、赤ちゃん用のうきわをつけて浴槽に入れておいたら、ひっくり返って戻れなくなり溺れてしまった事例です。ですから、「うきわをつけているから安心」と目を離してはいけません。
おわりに
今回は赤ちゃんをお風呂に入れる方法や注意点などをご紹介しました。
まとめると
- 赤ちゃんは大人よりも低い温度、短時間で入浴させる。
- 赤ちゃんの肌は薄いので入浴剤は使わず、ゴシゴシ洗ってもよくない。
- 赤ちゃんをお風呂に入れる場合は、段取りを整えておく。
- 入浴中は赤ちゃんから目を離さない。
ということです。
寒くなるにつれて、お風呂の温度を高くするご家庭が多いですが、赤ちゃんの入浴は温めで行いましょう。また、温泉などに赤ちゃんを連れて行きたい方も多いと思いますが、刺激の強い温泉は赤ちゃんにはまだ早いです。さらに、排せつのコントロールができない赤ちゃんを大浴場に連れていくのは、マナー違反でもあります。ですから、せめておむつが取れるまでは家のお風呂だけにしてください。
また、赤ちゃんが乾燥肌になってしまったら、保湿をしっかりと行いましょう。あかぎれの原因になります。