壁貫通型給湯器の特徴とは? 取り付け工事や選び方など徹底解析

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お湯を沸かすために必要不可欠なのが給湯器です。エコに注目した給湯器など、近年はさまざまな種類が登場しています。その中で、ホールインワンと呼ばれている給湯器が、壁貫通型給湯器です。壁貫通型給湯器は、バランス式風呂釜の交換や改修工事などで使われています。壁貫通型給湯器に交換するためには、ある程度の知識を身につけておかなければなりません。そこで、本記事では、壁貫通型給湯器の基礎知識や特徴・よくある故障・選び方・交換・取り付け工事などについて詳しく説明します。

  1. 壁貫通型給湯器の基礎知識
  2. 壁貫通型給湯器の特徴とは
  3. 壁貫通型給湯器のよくある故障・トラブル
  4. 新しい壁貫通型給湯器の選び方
  5. 壁貫通型給湯器の交換について
  6. 壁貫通型給湯器にかんしてよくある質問

この記事を読むことで、壁貫通型給湯器の取り付け工事や交換を行うために必要な知識を身につけることができます。交換を考えている方は、ぜひチェックしてください。


1.壁貫通型給湯器の基礎知識

壁貫通型給湯器の取り付け工事や交換を考えている方は、まず、基礎知識を身につけることが大切です。壁貫通型給湯器とはどんなものか、仕組みや種類・使用場所について詳しく説明します。

1-1.壁貫通型給湯器とは

壁貫通型給湯器は、別名、ホールインワン・バズイング・壁ピタと呼ばれています。壁貫通型給湯器は、名前のとおり、給湯器が壁に貫通している状態です。そのため、風呂釜から壁貫通型給湯器に交換すれば、浴槽サイズが広くなります。公団住宅向けとして普及されたバランス釜は、浴室内に浴槽と並べられて設置されていました。しかし、壁貫通型給湯器はバランス釜を取りのぞくことができ、壁貫通型に交換する方が増えているのです。

1-2.仕組み

壁貫通型給湯器は、浴室の壁を突き抜けて、給湯器本体がつき出す形で設置することになります。一般的な給湯器は、壁に取り付けたり、地面に設置したりする形式です。壁貫通型給湯器が設置された浴室を見てみると、浴槽のすぐ脇の壁に取り付けられていることがわかります。一般的な給湯器とは、設置方法が異なるのです。

1-3.種類

壁貫通型給湯器は、さまざまな種類があります。たとえば、ガスふろ給湯器・ガス給湯器・壁貫通型専用浴槽などです。また、近年注目されているエコジョーズなど、エコ給湯器もあります。壁貫通型といっても、機能や性能が異なるため、事前に確認しておきましょう。フルオート・オート・マニュアル・給湯専用と、機能の組み合わせによって種類が異なることを覚えておいてください。

1-4.どこで使われているか

壁貫通型は、1983年ごとに開発され、バランス釜の代替として使われるようになりました。バランス釜を利用していた建物が、公団住宅だったため、マンション・公団住宅の交換に壁貫通型が使われています。ちなみに、2011年4月以降発売されたものは、すべて空焚(からだ)き防止機能が備わっているのです。

2.壁貫通型給湯器の特徴とは

それでは、壁貫通型給湯器の特徴について、さらに掘り下げていきたいと思います。

2-1.なぜ大量採用されたのか

壁貫通型給湯器が使われるようになったのは、1983年以降です。それまで、多くの公団住宅やマンションは、バランス型風呂釜が使用されていました。バランス型風呂釜は、自然給排気式の給排気を採用したガス風呂釜です。浴室内に浴槽と並べて設置されるため、浴槽が狭くなります。また、バランス釜は建物内に給排気口用の穴があいているため、穴を生かす給湯器の交換が必要です。そこで、開発されたのが壁貫通型となり、大量生産されるようになりました。

2-2.デメリットは?

スムーズに交換するためには、壁貫通型のデメリットも把握しておかなければなりません。壁貫通型のデメリットは、制御用に交流100V電源が必要になることです。内線規則によって、浴室内にコンセントが設置できない場合があり、電源コードや天井を貫通するよう工夫しなければなりません。また、公営住宅によっては、施工許可が下りずに壁貫通型が設置できないケースもあります。

2-3.使い続けても大丈夫?

給湯器に不具合や不調が出ていない限り、使い続けても問題ありません。リフォームが難しいバランス釜の交換には適している給湯器といえます。ただし、給湯器自体に故障やトラブルが目立つ場合は、寿命が関係している可能性もあるため、修理または交換を検討してください。

2-4.向いている家庭

壁貫通型給湯器が向いている家庭は、以下のような方です。

  • バランス釜をリフォームしたい
  • 浴槽が狭くて不便
  • バランス釜の点火時になる音が怖い
  • メンテナンスの手間を省きたい

3.壁貫通型給湯器のよくある故障・トラブル

一般的に、給湯器は8年~10年といわれています。長年経過していると、故障などのトラブルが目立ち始めるのです。正しく対処するためにも、よくある故障やトラブルについて説明します。

3-1.よくある故障・トラブルとは

よくある故障・トラブルを以下にピックアップしてみました。

  • お湯も水も出ない
  • お湯にならない
  • 温度が安定しない
  • 給湯器から異音がする
  • エラーコードが頻繁に出る
  • 煙が出る・においがする

以上のような不具合が起きた場合は、給湯器に何かしらの異常が出ている証拠です。どのような症状が出ているのか、確認してみてください。

3-2.対応策

まず、リモコンにエラーコードが出ていないか確認してください。エラーコードが出ている場合は、取扱説明書を見て、どのような意味なのか調べましょう。取扱説明書がない場合は、メーカーのホームページでも確認できます。原因がわからない場合は、すぐに給湯器業者またはメーカーに相談しましょう。特に、ガスのにおいがする・煙が出ている場合は、ガス漏れを起こしている恐れがあります。勝手に扱わず、すぐに業者へ連絡しなければなりません。

3-3.修理か、交換か

故障やトラブルが起きた場合は、修理か、それとも交換かで悩む方が多いでしょう。悩んだときは、使用年数に注目してください。使用年数が8年~10年経過している場合は、寿命が近づいている証拠です。修理をしても、すぐに故障する恐れがあります。そのため、新しい給湯器に交換したほうが効率的です。逆に、使用年数があまり経過していないものは、修理を検討してください。ただし、故障内容によっては修理費用のほうが高くなる可能性もあります。

4.新しい壁貫通型給湯器の選び方

それでは、新しい壁貫通型給湯器の選び方について説明します。

4-1.人気の機種・メーカー

給湯器メーカーによって、壁貫通型給湯器の呼び名が異なります。ホールインワンはリンナイ、バスイングはノーリツの呼び名です。日本の主なメーカーであるリンナイとノーリツは、人気の機種ともいえます。特に、リンナイのホールインワンは人気が高く、少ないガス量で効率的にお湯を沸かす、省エネ性の高い「エコジョーズ」に注目が集まっているようです。

4-2.メリット

バランス釜から交換する際は、浴槽が広くなります。そのため、より快適にバスタイムを過ごすことができるでしょう。また、大規模なリフォームをせずに、新しい給湯器へ交換できます。目的によって、さまざまな機能も選べるため、ベストな給湯器が選択できるのです。

4-3.家族構成

新しい壁貫通型給湯器を選ぶ場合は、家族人数に注目してください。給湯器は家族人数によって、号数が変わります。号数ごとの家族人数を以下にまとめたので、ぜひ参考にしてください。

  • 16号:1~2人向け
  • 20号:2~4人向け
  • 24号:4人以上向け
  • 28号:大家族向け

家族人数と同じく、ライフスタイルに合わせた給湯器を選ぶといいでしょう。たとえば、1年中シャワーとお湯が同時に使うことが多い方は、24号の給湯器がおすすめです。

5.壁貫通型給湯器の交換について

壁貫通型給湯器の寿命・耐用年数、何型の給湯器に交換可能か、取り付け工事について詳しく説明します。

5-1.寿命・耐用年数

壁貫通型の寿命・耐用年数は、一般的な給湯器と同じ8年~10年です。寿命が近づいてくると、不具合やトラブルが起きやすくなるでしょう。ただし、使い初めてからすぐに不具合が起きる場合もあります。正しく使用していない、または正しく設置されていない場合があるため、業者に連絡して対処してもらわなければなりません。

5-2.何型の給湯器に交換すべきか?

壁貫通型の給湯器にも、ついている機能によってさまざまな種類があります。何型の給湯器に交換すべきなのか、現在の給湯器を踏まえたうえで検討しましょう。

5-2-1.高性能給湯器に交換可能か?

近年、注目されているのが高性能給湯器です。代表的な高性能給湯器といえば、エコ給湯器とも呼ばれるエコジョーズやエコキュートが挙げられます。従来の給湯器は、お湯を沸かすときに必要な熱のあまりを、そのまま捨てていました。しかし、エコ給湯器はあまった熱を再利用しているため、熱交換率が非常に高いのです。その結果、熱交換にかかるエネルギーの節約ができます。壁貫通型の中には、高性能給湯器もあるので交換可能です。

5-2-2.壁貫通型が推奨される場合

現在、バランス釜を使用している方は壁貫通型への交換をおすすめします。浴槽が狭く、掃除やメンテナンスも給湯式より難しいといわれているため、負荷になっているでしょう。壁貫通型であれば、大規模なリフォームをしなくても快適な浴室にできます。しかし、マンション・公営住宅によっては、壁貫通型への交換ができない場合もあるため、事前に管理会社や管理人に相談しなければなりません。

5-3.取り付け工事について

それでは、壁貫通型の取り付け工事について詳しく説明します。

5-3-1.大まかな流れ

業者や浴室の状態によって、具体的な取り付け工事は異なります。ここでは、大まかな流れをご紹介しましょう。

  1. 既存の浴槽を取りはずす
  2. 壁貫通型から交換の場合は、前面パネルをはずして電気・配管類・本体をはずす。新しく設置する場合は、壁に設置するためのスペースをあける
  3. 給湯器の本体をあけたスペースに取り付け、配管する
  4. 新しい給湯器のリモコンを取り付ける
  5. 前面パネルを取り付けた後、ガス漏れなどの確認を行う
  6. 浴槽をもとに戻して交換工事完了。(または、新しい浴槽を設置する)

5-3-2.費用

壁貫通型給湯器本体の価格は、15万~30万円と非常に幅広い傾向があります。備わっている機能によって大きく異なるため、価格も比較しながらチェックしてください。また、取り付け工事は、およそ5万円~です。新しい浴槽を設置するかによっても、工事費用が異なります。具体的な費用については、業者に見積もりを依頼してください。

5-3-3.注意点

何度も話しますが、マンション・公営住宅の規則によっては、壁貫通型に交換できないことがあります。壁貫通型は、制御用の電源を確保しなければなりません。内線規則によって、電源コードを壁や天井に貫通することができないという住宅もあるのです。マンション・公営住宅の場合は、勝手に給湯器の交換ができないため、きちんと管理人や管理組合に伝えておかなければなりません。

6.壁貫通型給湯器にかんしてよくある質問

壁貫通型給湯器にかんしてよくある質問を5つピックアップしてみました。

6-1.バランス釜との大きな違いとは?

バランス釜と壁貫通型の大きな違いは、安心・安全・快適さです。壁貫通型はバランス釜よりも浴槽が広く、高さを低くすることもできます。そのため、老後でも安全な環境をつくることができるのです。

6-2.どんな機能がついているのか?

お湯の量を増やさずに温めることができる追い焚(だ)きや、熱交換率の向上が期待できるエコ機能・自動洗浄・温度調節・お湯張り・たし湯・予約運転・快適保温など、さまざまな機能があります。メーカーによって機能が異なるため、比較するといいでしょう。

6-3.フルオート・オートの違いとは?

ライフスタイルに合った給湯器を選ぶためにも、フルオート・オートの違いを把握しておかなければなりません。フルオートは、スイッチ1つで設定温度・湯量どおりに自動でお湯張りができます。また、湯量を設定しておけば、お湯が少なくなると、自動的にたし湯を行う機能がついているのです。一方、オートはたし湯機能がついていません。

6-4.壁貫通型に交換できない場合とは?

マンション・公営住宅各階の排気トップが、1つの空間にまとめて排出される場合は、壁貫通型が設置できない可能性があります。排気トップ側(がわ)がダクト室になっているため、給湯器が設置できないのです。事前に、壁貫通型へ交換できるのか、確認しておいたほうがいいでしょう。

6-5.給湯器交換業者の選び方が知りたい

給湯器の交換・修理を業者に依頼する場合は、以下の点に注目してください。

  • 最新の給湯器など、種類が豊富
  • 丁寧かつスピーディーな対応
  • 知識・経験豊富なスタッフが工事を担当
  • 最適な種類の給湯器かどうか、相談にのってくれる
  • 工事補償などアフターサービスが充実

環境ネットショップ」は、どのような質問でも受け付けています。ぜひ1度お問い合わせください。

まとめ

いかがでしたか? 壁貫通型は、バランス型風呂釜の交換給湯器として、大量生産されていました。浴槽が広くなる・快適な浴室になる・大規模なリフォームが必要ないなど、メリットが大きいのです。現在は、エコ機能が備わっているものなど、さまざまな種類が登場しています。給湯器にかんする知識を持っていなければ、ライフスタイルに合った種類を選ぶことができません。壁貫通型の基礎知識を身につけ、家族構成や給湯器の機能などを踏まえつつも、適切な給湯器に交換してくださいね。