命を守る浴室暖房・脱衣所暖房とは?種類やトラブル故障について

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「脱衣所暖房の交換方法がわからない」「どんな暖房器具を選べばいいのか不安」など、あなたの悩み、よくわかります。脱衣所暖房に詳しい人はなかなかいません。けれども、理想どおりの脱衣所暖房を選ぶためには情報収集をする必要があります。

そこで、脱衣所暖房とは何なのか、ヒートショックや脱衣所暖房機の種類・壁掛け脱衣所暖房機の取りつけ方・業者選びのポイントなど詳しく説明しましょう。

  1. 脱衣所暖房について
  2. ヒートショックについて
  3. 脱衣所暖房機の種類について
  4. 壁掛け脱衣所暖房機の取りつけ方
  5. 脱衣所暖房のトラブル故障
  6. 脱衣所暖房設置・交換について
  7. 脱衣所暖房に関してよくある質問

この記事を読むことで、脱衣所暖房機を正しく選ぶコツがわかります。脱衣所暖房機の導入・交換を考えている方は必見です。

※この記事は約9分で読むことができます。


1.脱衣所暖房について

暖房器具の1つになる「脱衣所暖房」とは一体どんなものなのか、正しく選ぶためにも知る必要があります。使う目的や主な機能についてもみていきましょう。

1‐1.どういうものなのか

脱衣所暖房は名前のとおり、脱衣所に設置する暖房器具のことです。お風呂場と脱衣所の温度差を防ぐために使用することが多く、暖かい脱衣所にしてくれます。

1‐2.使う目的

お風呂からあがるとき、脱衣所に入った途端「寒いっ!」と思ったことはありませんか?せっかく体が温まったのにすぐ冷えてしまいます。そのような状況を防ぐのが「脱衣所暖房」です。使用目的のほとんどがヒートショックの防止になります。ヒートショックについては次項の「2」で詳しく説明するのでお見逃しなく。

1‐3.主な機能

脱衣所暖房の主な機能は脱衣所と浴室を同時に暖めてくれるヒーター機能です。床面まで暖めてくれるので足から体温が奪われる心配はありません。また、乾燥機能もついています。夏場は梅雨でジメジメするので乾燥機能が役立つものです。生乾きになりがちな洗濯物を完全乾燥させることができます。浴室内の湿気だけでなく、洗濯乾燥の機能もついているのです。

脱衣所暖房はヒートショックを防ぐために有効なんですね。
はい。乾燥機能は洗濯物を乾かすのにも役立ちます。

2.ヒートショックについて

あなたは「ヒートショック」という言葉を聞いたことがありますか?ヒートショックはいつ誰にでも起こり得るものです。ヒートショックとは何なのか理解しておきましょう。

2‐1.ヒートショックとは

ヒートショックは寒暖差によって起こる体の異常です。温かい場所から寒い場所へ急に環境が変わると血圧も急激に変化します。よって、心拍数も速くなり体に大きな衝撃を与えてしまうのです。ヒートショックになると気絶や突然死などで病院に緊急搬送されることもあります。

2‐2.ヒートショックの怖さ

特に、注意しなければならないのが「冬」です。冬場は浴室と脱衣所の寒暖差が広がります。湯船につかっているとき血圧は下がった状態です。けれども、寒い脱衣所に入った途端血圧が急激に上がります。結果、心筋梗塞・脳血管障害が起こるのです。気温の低さで血管の収縮が起こる病気は命の危険性にまでおよびます。また、高齢者だけでなく若年層でも引き起こされるのが怖いところです。

2‐3.脱衣所暖房の必要性

ヒートショック対策のためにも脱衣所暖房は必要な暖房器具になります。命を守るための暖房機器ともいえるでしょう。そのため、年々脱衣所暖房を導入する家庭も増えてきているのです。ヒートショックの恐ろしさが世間に認識されてきた証拠になるでしょう。

ヒートショックは命の危険がある怖い症状なんですね。
はい。高齢者ほどヒートショックを起こす可能性は高くなっています。

3.脱衣所暖房機の種類について

脱衣所暖房機の種類やメリット・デメリット・価格の違い・据置き機会の注意点など詳しく説明します。ベストな脱衣所暖房機を選ぶためにも要チェックです。

3‐1.種類

脱衣所暖房機の種類には、主に「壁掛け」「据置き」「セラミック」「パネルヒーター」があります。それぞれのメリット・デメリットを紹介するのでぜひ参考にしてください。

3‐1‐1.壁掛け

壁掛けはエアコンと同じように壁にかけて設置するタイプです。地面に置かないのでつまずく心配がありません。さらに、スリムでパワーもあるため狭いスペースでも設置でき素早く脱衣所を温めることができるでしょう。しかし、取りつけ工事が必要なので費用面でのデメリットがあります。

3‐1‐2.据置き

据置き(床置き)タイプは簡単に持ち上げて移動できます。床面にそのまま設置するため、足元から温かくなるのです。取りつけ工事は必要ありませんが、温風が出る口元が熱くなる可能性があります。やけどには十分に気をつけてください。

3‐1‐3.セラミック

熱源がセラミックで風を加えながら温風を出すタイプです。種類の中でも安く手に入れることはできます。けれども、セラミックが水に弱いため、水分を含むとすぐに壊れてしまうのです。もし、セラミックタイプを購入するのであれば、セラミック部分がそとに出ていないタイプを選びましょう。

3‐1‐4.パネルヒーター

薄型の脱衣所暖房機といえばパネルヒーターです。脱衣所にハンガーラックでさげることができます。場所をとらないことと、静音設計なので暖かさがじんわりと伝わることがメリットです。しかし、固定場所を確保しなければならないデメリットがあります。自立しないタイプが多いため、自分で固定することが必要です。

3‐2.価格の違いについて

それぞれメリット・デメリットを説明したように、種類によって価格は異なります。あくまで目安になりますが、壁掛けタイプはおよそ3万~4万円、据置きタイプはおよそ5,000円~2万円、セラミックタイプはおよそ7,000円~1万円、パネルタイプはおよそ1万~3万円です。

3‐3.据置き機械の注意点

種類の中で最も安い据置きタイプは安価で手に入ることから人気があります。取りつけ工事も必要ないので気軽に設置できるタイプです。しかし、足元にある程度のスペースが必要になります。スペースが確保できなければ、据置きタイプは設置できません。もし、無理に設置してしまうとヤケドしやすく、故障も起こりやすくなります。

3‐4.脱衣所暖房機能付きの浴室暖房機について

浴室暖房機の中には脱衣所暖房機器が付属されているタイプもあります。浴室と脱衣所の2か所を温めてくれるので、ヒートショック対策に適したタイプでしょう。また、近年は消費電力を抑えた省エネ設計の浴室暖房機が登場しています。ヒートショック対策をしながら電力も節約できる、まさに一石二鳥です。

脱衣所暖房機の種類はいろいろあるんですね。
はい。予算や脱衣所に設置できるかどうかで選びましょう。

4.壁掛け脱衣所暖房機の取りつけ方

取りつけ工事が必要になる壁掛け脱衣所暖房機。取りつけ工事は自分でできるのでしょうか。業者に依頼する場合と比較しながら見ていきたいと思います。

4‐1.自分でできる?

壁掛け脱衣所暖房機を自分で設置する場合、まずは壁の強度を確かめてください。壁が暖房機の重さに耐えられるかどうかが重要ポイントです。実際、地震が起きたときに壁が耐えられず、暖房機が落ちてきたという事故もありました。壁の強度とコンセントが届くかどうか確認した後、補強パネルを設置します。ここで使うのが電動ドライバーです。補強パネルを設置して取りつけましょう。ただし、石膏(せっこう)ボード壁などは素人で壁を測定するのは困難です。難しい場合は業者に依頼しましょう。

4‐2.業者に依頼する場合

壁掛け脱衣所暖房機は高所に取りつけるので、高齢者・女性の方は無理をしないでください。自分でできないと思ったら業者に依頼しましょう。脱衣所暖房機を購入したときに、設置工事が含まれている可能性が高いです。工事費用が含まれている場合は、配送と設置が同時にできます。ただし、工事費用が含まれていない場合は別途に工事費用が必要です。

自分で設置できるものもあるんですね。
はい。しかし、無理をしてはいけません。

5.脱衣所暖房のトラブル故障

脱衣所暖房を快適に使用するためにも、よくあるトラブル故障を把握しておかなければなりません。よくあるトラブルや対応策・問い合わせ先などについて詳しく説明します。

5‐1.よくある故障

脱衣所暖房においてよくある故障は以下のとおりです。しっかり動いているのにいつもと違う…と感じたときは故障のサインかもしれません。

  • 焦げた臭いがする
  • 動作音がうるさい
  • 冷風だけが出る
  • 人感センサーが作動しない

5‐2.対応策

「故障かも…」と思ったらリモコンの画面をチェックしてみてください。トラブルが起きている場合、リモコン画面にエラーコードが表示されます。取扱説明書があればエラーコードの番号が何を意味しているのか調べてみましょう。リセット操作方法が記載されているので実戦してみてください。また、焦げ臭い・異音が気になる場合は電気系統に問題が生じています。すぐさまメーカーや販売店に連絡したほうが安心です。

5‐3.問い合わせ先

トラブルが起きたとき、各メーカーの相談窓口に問い合わせてください。以下にURLをピックアップしておきます。また、購入先に直接持ち込んで調べてもらうのも良いでしょう。持ち込む場合は保証書を念のために用意してください。設置工事をしてもらった販売店に問い合わせるのも1つの方法です。設置工事をおこなう業者は工事内容をきちんと把握しているので、トラブルにも対応できます。

リンナイ
ノーリツ
ハーマン
パーパス
パロマ

5‐4.交換について

家電製品の寿命はおよそ10年といわれています。今使用している脱衣所暖房機が10年以上になるなら修理よりも交換したほうがいいでしょう。無理に修理をすると再び故障する可能性があります。思いきって新しいものに交換するのも1つの手段です。

5‐5.注意点

急に脱衣所暖房機が故障してしまうと生活に支障をきたします。故障を防ぐためにも日々のメンテナンスをしっかりしていきましょう。常にキレイな状態を心がけておけば、長く使い続けることができます。また、気になるところがあれば放置せずにすぐ業者へ連絡してください。放置すればするほど状態が悪化してしまいます。

脱衣所暖房の寿命は10年前後なんですね。
はい。ただし、あくまでも目安なので必ず10年前後で寿命がくるとは限りません。

6.脱衣所暖房設置・交換について

脱衣所暖房設置・交換の際、大切なポイントが「業者選び」です。これから、業者選びのポイント・料金設定・設置や交換の流れについて詳しく説明します。

6‐1.業者選びのポイント

丁寧に対応してくれるか・見積もり内容に不備がないかどうか確認してください。どんな質問にも丁寧に対応してくれる業者は安心できます。もし、見積もりに不備な点があればすぐに尋ねてみてください。答えをあやふやにする業者は信用できません。

6‐2.料金設定

料金設定が明確になっている業者は安心です。あくまで目安ですが、脱衣所暖房機の設置費用はおよそ3万~5万円になります。数千円で取りつけをおこなう業者よりも適切な料金設定をしている業者を選んでください。設置費用があまりにも安いと間違った方法で設置工事される可能性があります。

6‐3.設置・交換の流れ

最初に気になる脱衣所暖房機の種類を選び、見積もりを出してもらいます。見積もりに納得すれば契約し工事開始です。優良業者ほど、よりスピーディーに設置してくれるでしょう。見積もりは複数の業者に依頼してください。いくつかの業者を比べることで最適な料金設定を提示している業者がわかります。また、交換後、古い暖房機を処分してもらえるかどうかも確認しましょう。

6‐4.注意点

設置後、トラブルが起きるケースがあります。ほとんどが工事不良によって起こるトラブルです。設置後のトラブルを踏まえたうえで「工事保証」がついている業者を選ばなければなりません。工事保証のある業者ならトラブルが起きても迅速に対応してくれます。

実績がある業者に依頼することが大切なんですね。
はい。安いからと実績のないような業者に依頼するのはやめましょう。

7.脱衣所暖房に関してよくある質問

脱衣所暖房に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.自分でできるメンテナンスは?
エアフィルターの掃除をしてください。ホコリがたまっているようなら乾いているキレイなぞうきんでふき取りましょう。

Q.電気代が高いタイプは?
電気代が高いのはセラミックタイプになります。1時間使用しておよそ15~30円です。1日どのくらい使うのか計算してみるといいでしょう。

Q.どの種類を選べばいいのかわからない…。
たくさんの種類があって選べない場合は弊社にご相談ください。豊富な知識と経験をもとに、お客様の理想に見合ったタイプをご紹介します。

まとめ

ヒートショックを防ぎ、脱衣所を温めてくれるのが「脱衣所暖房機」です。命の危険を感じることなく、安心して入浴ができます。今使用している脱衣所暖房機が10年以上使い続けているなら交換したほうがお得です。古いものを使うよりも新しいものにしたほうが、消費電力を抑え節約ができます。

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